2017年12月15日金曜日

リサーチ・ノート③(しと)

【新しく始めたアルバイト先での異文化コミュニケーション体験】

 つい最近のこと、あるスポーツ施設(一般公開につき競技名は伏せます.)の店員としてアルバイトを始めた。自分にとっては初の長期でのアルバイトだ。仕事の内容は、主に道具の清掃や会計などの雑務、そして何よりお客様、特に常連客の方々とのコミュニケーションだ。この業界の常連客といえば、そのほとんどが自分の親世代かそれ以上の方ばかりで、今回働き出した店も例外ではない。今回のリサーチノートは、そんな自分の両親と同じ世代の常連客との店員としてのコミュニケーションにおいて感じ考えたことを記しておく。

 まず、この話の前提つまりコンテクストとして、自分は一般的な施設の店員と比べ、この競技の腕が幾分、或いは、かなり劣っている。これは自他ともに感じていることであり、一言で言えば「まだまだ」という状態なのである。自分はこのことについて、店員としていち早く上達せねばと思うことも、自分のペースで愉しみながら徐々に上達できたら良いと思うことも、いずれもある。とはいえ、自分の中で最も大事にしたいと思うのは自分のペースであり、その理由はこの競技が自分にとって娯楽的趣味の一つだからである。敢えて言い換えるならば、まさか自分の人生を賭けてやろうと思うほどのものではないということである。
 一方で、かなり腕の立つ長年の常連客の何人かの方々は、自分とは全く異なる価値観をこの競技に対して抱いている。それは言うならば、上達したいのならば命を賭けなければ駄目だとも解釈できるほどのものである。これは、彼らの若かりし頃の業界は、現在とは比にならぬ程の厳しい弱肉強食の世界であり、そこを勝ち上がってきた無頼の方々であるからではないかと推察できる。

 このような競技に対する異質な価値観、すなわち「フレーム」の違いが、店員としての自分と常連客との間に異文化摩擦を引き起こした。平たく言えば、自分の上達に対する考えの、曰く「甘さ」に対して一部の常連のお客様方に半ば叱られる形で苦言を呈されたのである。ここにおいて、日本における一つの「ルール」として、店員としてお客様には決して反発してはいけないということがある。また、日本での世代という副次文化の影響で、自分からその両親と同じ世代の方々に反発するというのは、これも日本の「ルール」的に好ましくない。そしてついに自分はそういう苦言を甘んじて聞き入れるのに徹することしかできず、その日から暫く悶々とする羽目になってしまった。

 今回のノートでは、働き始めて間も無い自分に起きた異文化コミュニケーションの問題を、今できる範囲で分析するに留まった。おそらく今後も働いていく上でますます問題が浮き彫りになっていくであろう。そこで、これから自分がいかに「ルール」に則りつつ、心を悶々とさせずに上手く対処していけるか、どんな方法があるかを、今後の学びとともに探っていきたいと思う。

リサーチ・ノート②(ゆっきい)

【女の子の言葉遣いについて】

今回のゼミの中で女の子でも「うめぇ」「すげえ」などといった言葉を使用している人が多いという話になったがメディアの影響なのではないかと感じた。

少し前は、雑誌はギャル系と清楚系で別れていてその2つのタイプの好き嫌いははっきりとわかれていた。ギャル系のモデルたちは「うめぇ」「すげぇ」などその当時から使用していたし、清楚系のモデルたちは丁寧な言葉使いをしていたと思う。更に加えるとギャル系は下品というイメージを持っている人も多かった。しかしこの時からギャル系が好きで憧れていた女の子たちは「うめぇ」「すげぇ」を使用していたと思う。

現在では、ギャル系の雑誌は読者数が減り休刊になってしまったものも多い。元々ギャル系モデルとして活躍していたモデルたちも化粧を薄くしたり髪を暗くしたりして清楚系雑誌に登場した。これにより、今までギャル系が嫌いだった女の子たちにも知ってもらえるチャンスができ、ファンが増え、テレビなどに出演するモデルも多い。例えばにこるんやみちょぱなどで、お昼の主婦が見る番組にも多く出演する。

ギャル系(前よりは大人しめ)のメディア露出が増え、今までよりギャルが身近になりファンとなり真似をする人が増えたことで、言葉使いも変化に影響しているのではないかと考えた。

リサーチ・ノート①(おすみ)

【スペイン留学時の経験】

私は、昨年の夏休みに1か月スペインに短期留学をした。その時、日本とは違うスペインの接触文化に触れることができたのでその体験についてまとめる。

スペインは日本に比べると非常に人と接触することが多かった。例えば、写真を撮るときに肩を組んだり背中に腕をまわしたりというポーズをとったし、ホストマザーは挨拶の時や喜びを表現する時には力強いハグや、頬へのキスをしてくれた。日本では基本的に人と接触することは日常生活ではほとんどないのが一般的ではないだろうか。そのため、ホストファミリーと初めて会った瞬間にハグとキスをされたのは少し衝撃的だった
私の場合は、最初にそのような挨拶をされたことで「ここでは人との接触が多い文化なんだ」と無意識的にでも感じることができたためその後の生活で肩を組んだりされたときも特に違和感や不快感は抱かなかった。やはり、初めて会った時の印象や言動というのは人間関係の形成において非常に重要になってくると感じた。

このような接触文化には適応できたが、最後まで慣れなかったスペインの習慣は「自室のドアを開けておく」というものだった。スペインでは、寝ている時以外は部屋のドアを閉め切らずに少しあけていた。ドアを完全に閉め切っていたら「眠っている」と捉えられるようだった。また、国によっては「話しかけないで」という強いメッセージを発してしまう場合もあるという話も聞いたことがある。しかし、日本ではむしろ「ドアをきちんと閉めなさい」と言われたこともあるし、ドアを少し開けておくとなんだか落ち着かないような気分になり個人的には最後まで慣れなかった。

今回述べたような日常生活における習慣の違いなどを体験できたことは、留学に行ってよかったと感じる部分である。私がスペインで感じたように、日本に来た外国人の方々も日本の生活のささいな部分に違和感を感じる場面は多々あるのだろう。そのような違和感を想像し、サポートしてあげることで日本に来た外国人の方々のストレスは大幅に軽減できるのではないだろうか。

2017年11月9日木曜日

海外担当(Rieiさん)帰国!

 フィンランド留学半年を終えて帰ってきました。フィンランドは自然豊かでとても美しい国でした。学生寮では頻繁にリスやウサギに遭遇します。少し、大げさに言いましたが、運が良ければ出逢えます!野生のウサギの大きさには驚きました。かるく豆柴(犬)ぐらいの大きさです。思わず、「デカ」と言ってしまいました。
さて、自然豊かな国でしたが、フィンランドはサウナとムーミンの国として有名です!
 私は毎週寮のサウナにかよっていました。寮にサウナが完備されるくらい、サウナはフィンランド人にとっては欠かせないものです。各家庭必ずサウナがあると言ってもいいほど。ちなみに、私はサウナに入ること3回目にしてやっと正しい入り方を覚えました!サウナ初心者でした。
 ムーミンは、日用品の至る所で見かけました。マグカップなどの食器から布団カバーまで幅広くムーミングッツがあります。ムーミン好きにはたまりませんね。しかしながら、日本人留学生以外の多くの留学生は、フィンランドに来るまでムーミンの存在を知らなかったです。有名ではないそうです。
 何故日本ではムーミンのアニメがるほど、人気になったのか気になりました。

 フィンランドではビジネス学科で異文化コミュニケーションを学びました。各教科によって様々なカリキュラムで、日本では経験できない勉強をさせていただきました。その中でも印象に残ったのは、異文化コミュニケーションにおける異文化への適応をテーマに各グループがショートフィルムを作ったことです。メンバーの1人1人がカメラマンや役者になりストーリーを決めていきました。
この授業は本当に興味深かったです。

 最後に、フィンランドでは沢山の方々に会えたので、自分を成長させるいい機会でした。多くの留学生を通して、様々な文化に触れることができ、大変有意義な時間となりました。フィンランド人も親切な方が多いので、時間があればフィンランドに旅行に行くのもいいと思います。

ゼミ演習の様子④


ゼミ演習の様子③


ゼミ演習の様子②


ゼミ演習の様子①


2017年7月6日木曜日

主要な参考文献

古田暁(監修),石井敏・遠山淳・久米昭元(1996).『異文化コミュニケーション:新・国際人への条件』有斐閣.

石井敏・遠山淳・平井一弘・松本茂・御堂岡潔(編)(1997).『異文化コミュニケーション・ハンドブック:基礎知識から応用・実践まで』有斐閣.

古田暁(監修),石井敏・久米昭元・岡部朗一・平井一弘・久米昭元(編)(2001).『異文化コミュニケーションキーワード[新版]』有斐閣.

W., ハウエル・久米昭元(1992).『感性のコミュニケーション:対人融和のダイナミズムを探る』大修館書店.

池田理知子・E., クレーマー(2000).『異文化コミュニケーション・入門』有斐閣.

池田理知子(編著).『よくわかる異文化コミュニケーション』ミネルヴァ書房.

石井敏・久米昭元・遠山淳(2001).『異文化コミュニケーションの理論』有斐閣.

石井敏・久米昭元(編著)(2005).『異文化コミュニケーション研究法』有斐閣.

石井敏・久米昭元(編集代表),浅井亜紀子・伊藤明美・久保田真弓・清ルミ・古家聡(2013).『異文化コミュニケーション事典』春風社.

石井敏(2013).『はじめて学ぶ異文化コミュニケーション:多文化共生と平和構築に向けて』有斐閣.

久米昭元・長谷川典子(2007).『ケースで学ぶ異文化コミュニケーション:誤解・失敗・すれ違い』有斐閣.

鳥飼玖美子・野田研一・平賀正子・小山亘(2011).『異文化コミュニケーション学への招待』みすず書房.

八島智子・久保田真弓(2012).『異文化コミュニケーション論:グローバル・マインドとローカル・アフェクト』松柏社.